今日は、竹内薫さんの「知的生産性のための科学的仮説思考」(日本能率協会マネジメントセンター)を読んだので、そのエッセンスをお届けしたいと思います。
「知的生産性のための科学的仮説思考」…硬めのタイトルですね。
どんなことが学べるのですか?
この本から学べることを下記の通り、SEの視点でまとめてみました!
- 誰も思いつかないようなオリジナリティあふれるアイディアを生み出す発想法を学べる!
- 仮説思考によって、無駄を省き、業務を効率化して、定時帰りを実現!
どちらも気になります!教えて下さい
では早速詳しく見ていきましょう!
1.ゴールを設定する
何かを実行する上で、ゴールを設定することは非常に重要な要素です。
特にシステムエンジニアでは、自分でタスク管理をしながら、目的を達成することが求められるので、このゴールを設定する工程は非常に重要と言えます。
カーナビを想像してみてください、どこかに行くなるとまずは目的地を設定する必要があります。これがまさにゴールで設定です。
このゴール設定を誤っていると、道中どんなに急いだとしても、間違ったゴールに早くだけです。
必要なことはこのゴール設定に時間を十分にかける必要があることを認識することです。
この意識を持つだけであなたの生産性はぐっと上がっていきます。
2.手段を考える(仮説を立てる)
ゴールを達成するための仮説をたてるフェーズです。
以下の3点を意識して、仮説を立てましょう。
- (最初は)正解である必要がない
- 覆ることが前提である
- 持っている情報でまずは立てる
仮説を立てる上でのポイントは「今ある情報で、今正しいと思える仮説を立てる」ことです。
どうせ仮説ですから、覆ったっていいんです。
もう一つ、仮説を立てる上でのプラスアルファは「常識・前提を捨てて、自分の知識と経験を信じる」というデカルト的な経験主義を追加したいところです。
地動説を唱えたコペルニクスは、当時ある情報でそうとしか思えないから、地動説という発想の大転換ができたのです。
当時の常識である天動説を疑い、観察結果から地動説という答えを導き出したのです。
だからこそ、「今ある情報で、今正しいと思える仮説を立てる」ことが重要なのです。
3.脳内シミュレーションを行う
仮説が妥当か検証してみるフェーズです。
脳内で試行錯誤することは、時間以外のコストが全くが掛かりません。
走り出さないと、試してみないとわからないというのは、一方で正論です。
しかし、それは一通り脳内でシミュレーションしてからでも遅くないのではないでしょうか。
私なんかがよくあるケースですが、ツールを設定することが目的になってしまうケースです。
いわゆる手段が目的化する、ケースには気をつけなければなりません。
そのツールを使って得られる成果は何なのか、その成果に見合う時間でそのツールに成熟できるのか?
そのあたりを、一度脳内でシミュレーションしてみるのを走り出す前に、考えてもいいのではないでしょうか。
特に、「どうすれば成功なのか」を意識することが大切です。
4.仮説を検証する
脳内シミュレーションをクリアした仮説は、実行しましょう。
実行から得られる情報は、言語化できないほど多量です。
言語がすべての情報を表現できるようになれば、インターネットはもっとすごいことになるかもしれません。
しかし、そうではないので、情報量という意味では、未だに現実世界が優位であることに間違いがありません。
実行するときには、想定通りであればそのまま結論に向かえばいいですが、想定通りでない時が腕の見せ所です。
想定とどこが異なったのか?何がイレギュラーだったのか?それらを一つ一つ言語化していくことで、仮説をブラッシュアップすることができます。
異なる部分を修正する仮説を立てればいいのです。この想定との差分がこのフェーズでの肝になります。
5.仮説を結論にする
検証した仮説を結論にするフェーズです。
結論にする前に、いくつか問いかけるべき質問があります。
- それが最善の方法か?
- 他に効率の良いやり方がないか?
- 常識にとらわれた発想になっていないか?
- 一歩引いて見た時に局所最適解になっていないか?
つまり、その仮説よりもっと良いやり方がないかを、継続的に検討しようということです。
人類はまさに仮説と検証の積み重ねです。
検証の結果、これ以上の答えが出ないとされている分野や答えが今あると感じている方もいるかもしれませんが、歴史を学ぶとそんな常識は何度も破られてきています。
改善し続けることを意識する、これ以上の生産性向上施策があるでしょうか。
もし、このブログに小手先のテクニックを求めていらっしゃった方がいたら申し訳ないです。
このブログはあくまでもマインドセット(心構え)にこだわって行きます。
なぜなら、それが一番、費用対効果が高く、本質的なものだと信じているからです。
いかがだったでしょうか。
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ではまた!